クラウドファンディングでうまくいかない失敗の原因を5選紹介 – 失敗例を分析した時の学び
クラウドファンディングで資金調達がうまくいかない時に見直したい「失敗ポイント」を5選紹介 – 多数の失敗例を参考にして分析した結果をシェア
前回はクラウドファンディングで成功するためのコツ・ポイントを紹介しましたが、今回はクラウドファンディングの失敗例を参考に、失敗してしまうポイントをまとめました。
なお前回紹介した成功するコツ・ポイントは以下になります。合わせてご覧ください。
- 目次 -
参考にしたクラウドファンディング「CAMPFIRE」
失敗事例を分析するために、今回参考にしたのは人気のクラウドファンディング「CAMPFIRE」です。前回の成功事例を分析した時と同じ、人気クラウドファンディングサービスです。
以下でクラウドファンディングやCAMPFIREについて紹介しているので、もし知らない人は参考にしてください。
実際にクラウドファンディングのサービスで人気のCAMPFIREにて、資金調達ができていないプロジェクトを沢山見て、分析してみました。今後クラウドファンディングでプロジェクトを始めたいと考えている人は、以下失敗ポイントに当てはまらないように注意しましょう。
失敗例1.わかりにくい・考えられていない
まずは閲覧者が、支援すべきかどうかを判断する以前に、情報量が少なすぎたり、逆に多いのに整理整頓されていなくて、プロジェクトの構想自体が理解できないプロジェクトがありました。これらのプロジェクトは最も失敗例で多いケースのように感じます。
たいていの失敗例を見ていると、プロジェクトを企画した本人だけが喜びたいパターンが断トツに多いです。(後述の失敗例4に繋がっています。)
本来は
- プロジェクトメンバー
- 支援者
- プロジェクト対象になる人
のみんなが喜ぶものでなければなりません。
たとえば、「○○を制作するために支援を募りたい」というケースで考えてみましょう。この例の場合、上手くいった場合は以下のようにそれぞれに有益であることがきちんと紹介されなければなりません。
- プロジェクトメンバー: 事業が上手くいき利益・仕事を創出できる。
- 支援者: ここでしか手に入らない××という特別なリターンが得られる。
- 制作物が販売されてから購入する人: 制作物により楽しめる。問題が解消する。
このように関係者すべてを幸せにすることが明確になっていなければ、それを支援してまで実現すべきとは考えにくいものです。プロジェクト制作者だけがハッピーになるようになっていないか、注意するようにしましょう。
失敗例2.ページ制作が適当・雑すぎる
ページ制作が雑なページがいくつかありました。なお雑という表現をしていますが、実際には技術不足や勉強不足という印象が強かったです。
プロジェクトのページは言わばプレゼンの場で、聴衆を魅了しなければなりません。
「プロジェクトページの良し悪しで支援するかどうかが決まる!」といっても過言ではありません。もちろんその他にも重要なことは沢山ありますが、なんと言ってもプレゼンの場でのインパクトは最も大きい影響を与えるでしょう。
そんな重要なページにもかかわらず、以下のような失敗ページが多々ありました。
プロジェクトページ制作の失敗例
- ただ思いのたけが長く書かれており見飽きる
- 起承転結がなく話しの展開に面白みがない
- 写真を加工していなくて見にくい
- デザインは初心者によるものでセンス・技術がない
プレゼンをしたことがある人ならわかると思いますが、面白くないプレゼンでは聴衆は眠くなってしまいます。(WEBページでは離脱します。)
プロジェクトページでは、以下のようなプレゼンを行うことが重要となるでしょう。
- 強弱のつけたストーリー性のあるプレゼン
- インパクトがありデザイン性や訴求性に優れているプレゼン
失敗例3.夢が無い普通の商品販売ページ
プロジェクトは支援者や世界中の人に夢を与えられる内容でなければ、興味を持ってもらえません。
プロジェクトの一覧で失敗しているページの中には、ただの商品販売化しているページが多々ありました。
「どうみても商品を売りたいだけだよね」というページです。
- 支援なくても制作できるよね
- 商品売りたいだけだよね
- お金欲しいだけだよね
上記のように思われてしまうと、まず誰も支援してくれませんよね。
商品販売ページはむしろ、用途が違うのにクラウドファンディングで商品を売っていて、こんなところでも商品販売しないと売れない商品なのかなと逆に不審に思ってしまいました。とは言っても、マーケティングの視点から見れば、クラウドファンディングを利用して商品を販売する戦略は、1つの手段として知られています。
商品販売を考えている場合は、たとえ商品の販売がしたくても、あくまで皆にとって有益で夢のある企画を用意するように気を付けましょう。そうすれば商品よりも夢のある企画にフォーカスが行き、見ている人の心を動かすことができるかもしれません。
失敗例4.支援をもらう気持ちしかない・乞食ぎみ
炎上しそうな失敗例として挙げられるのが、自分がしたいことだけのために支援を要求するプロジェクトです。
どうみても世の中のためではなく、自分だけの為のプロジェクトです。
例えば、
- 仕事のためのパソコンを支援して欲しい
- 起業したいから支援して欲しい
- 海外に行きたいから旅費を支援して欲しい
- 飼っているペットが病気だから支援して欲しい
というようなものです。
これはプロジェクトではなく単なる乞食・物乞いなので、見ればプロジェクト制作者が支援者のことを考えずに自分のことしか考えていないことがすぐわかります。
もちろん上記のような内容でクラウドファンディングを利用するのは問題ないですが、せめて支援者や他の人を幸せにするような夢のある内容に仕上げて欲しいところです。
たとえば上記例の「仕事のためにパソコンを支援して欲しい」について、修正前と修正後の例を用意してみました。
修正前:「仕事のためにパソコンが欲しい」
デザインのお仕事をしたいと思っていて、そのためには高スペックなパソコンが必要になります。そのためデザインのお仕事で使える高スペックなパソコンが欲しいので支援をお願いします。なお支援してくれた人にはお礼の手紙をお届けするつもりです。是非ご支援・ご声援のほどよろしくお願いします。
修正後:「夢の○○をWEBで無料開放・配布するプロジェクト」
デザインを学校や企業、個人で何年間磨いてきました。そこで世界でも活躍できるデザイン技術を使って皆にエンターテイメントを届けたいと思っています。現状として後は適したパソコンや環境さえ整えば、夢の××を制作できるようになります。制作後はWEB上で無料開放・配布することで、支援者様をはじめ多くの人を笑顔いっぱいにして楽しんでもらえる世界観を提供していきます。長年磨き続けてきたデザイン力を使って鮮やかな世界を皆に発信したいです。皆がもっと綺麗で明るい世界を楽しめるよう一緒に協力してくれないでしょうか?実現のためには応援してくれる皆の存在が不可欠です。是非ご支援・ご声援のほどよろしくお願いします。
あくまで要点を平べったく、そのまま書いただけの文章ですので、もっとメリハリを出した魅力的な文章にブラッシュアップする必要はありますが、修正前後を見比べると違いは明らかですよね。特に修正前後によってフォーカスが「パソコン」から「期待・楽しみ」に移動したのがわかって頂けると思います。パソコンは自分のためですが、期待・楽しみは自分以外のみんなのためのものなのです。
このように皆に夢を与えることが何よりもプレゼンやプロジェクトには重要なのです。
失敗例5.実績や信頼感がない・怪しくてうさんくさい
最後に惜しいなと思った失敗例が、「何か怪しくてうさんくさい」と思わせてしまうプロジェクトです。具体的には以下のようなプロジェクトです。
何か怪しさを感じさせるクラウドファンディングの失敗例
- 面白いけど上手くいきそうにない、スケール感が合わない
- あまりにリターンが良くて美味しい話しすぎる、詐欺みたい
- 内容は良いのに制作者のプロフィール情報が少なく信頼できない
- 内容は良いのに実績がなく、本当に実現するか不安
主に内容は面白いのに、信頼性にかけるというプロジェクトになります。
実績やプロフィールを紹介したり、状況を共有するなどして少しでも閲覧者が安心できるような情報や内容を提供していけるようにしましょう。
支援者と社会を喜ばせ楽しませるプロジェクトを
事業失敗例や、失敗しているプロジェクトを見ていると、失敗してしまうだろうなという原因がそれなりに出てきます。
逆に言えば、しっかりと失敗例から学び正していくだけで、それだけの失敗を防ぐことができることになります。
過去の成功例や失敗例を参考に、あなたの夢をクラウドファンディングで実現しましょう。
なお今回は失敗例について紹介しましたが、クラウドファンディングの成功例から学ぶコツ・ポイントについては以下の記事で紹介しているので合わせてご覧ください。
クラウドファンディングで成功するコツ・ポイント – CAMPFIREの成功事例から学ぶ